一部勝手に使わせて頂き、申し訳御座いません。
過去記事↓
FSW7耐遠征ドキュメント(立案~出発前日)
FSW7耐遠征ドキュメント(札幌出発~KDP走行会)
1/16 夕方
KDP走行会を終えた頃、我がチームの頭脳こと、黄僕乗りのO氏が合流。一緒にホテル&夕食会場へ。
今回宿泊するホテルは明日の耐久レース関係者が多く宿泊しているようで、駐車場が凄い事になってます。
歴代RS、GT3,GT2,カレラGT・・・・。一体何億円になるのでしょうか?
場所を夕食会場の焼肉屋さんに移し、作戦会議。
とりあえず今回の練習走行でmoncyan号のFSWにおける燃費が出てきました。
それをある程度作戦のシナリオを作ってもらったO氏に報告。
思いのほか燃費が悪く、作戦変更を余儀なくされそう。思案顔のO氏。
O氏はその場で、サラサラとメモ書きし、新作戦を立案。
今回も解ったフリをして、得意の「うなづき」が炸裂します(笑)。
ホテルに帰ってひとっ風呂浴び、作戦立案はO氏に一任して(押しつけたとも言う)我々はまたもやさっさと就寝。。。。
1/17 AM6:00
いよいよレース当日。ホテルをチェックアウトし出発!!!
当日朝は冷え込みが激しく、ガラスも霜で真っ白。
こんな時、以外にも極寒地装備であるスノーブラシが役立つ(笑)
AM 7:00 全体ブリーフィング
パドック上に有るメディアセンターでの全体ドラミ。何と参加ドライバー人数は600名!!

参加チーム85チーム、参加車両350オーバー(内ポルシェ130台オーバー)。
何台かで車両チェンジしながら走る「駅伝」タイプのチームがほとんどで、「マラソン」チームは9チームのみ。
いくら広いコースとはいえ、軽自動車からGT300マシンまでの混走。渋滞するだろうな~
パドック2階には、こんなに広いラウンジが有ります。暖房も効いていて快適~。

このようなポルシェだらけの光景が各所に見られます。

はじっこにはカレラGT様のお姿が・・・。
AM 8:20 フリー走行開始
みんな一斉にコースイン。凄い台数。。。。

996GT2や997カップなど、物騒な車両(笑)もいますね~
我がチームは昨日走行していないmoncyanとO氏をメインに乗車。
とはいってもこの台数では何も得るものが無いかもしれない・・・。
AM 9:00 スターティンググリッド整列
いよいよスタート目前になってきた。会議の結果、スタートドライバーは自分に。
車両をコースインさせ、1周してくる。
この時、コースから見える富士山の綺麗な事!!カメラ持ってくりゃよかったな~と後悔。
メインストレートに差しかかると、チームの皆が誘導してくれた。
スタート前の数十分間は、みんながコースインできるささやかな和みタイム。

何とスターティンググリッドの真後ろにはブラックバード号が。
「しばらくBB号を抑える」なんて言ってみたりする。
勿論そんな気は一切有りません。ソッコーで道を譲ります(笑)。
AM 9:26 フォーメーションラップ開始
ペースカー先導でフォーメーションラップが始まった。緊張するかな~と思っていたが何故か終始リラックス。
「7時間も有る。こんなところでつまらないトラブルに巻き込まれてもしゃれにならん。」と、自分に甘い考えでノラリクラリと走りだす。
AM 9:30 レーススタート
最終コーナーに差しかかった頃、ペースが上がり始めた。先頭集団がコントロールタワーを通過したのだろう。
ジワジワと近づくスタートライン。
のんびりムードだった自分の車も、何か「大きな波」に飲み込まれるようにスタートする。
前後左右車だらけ!!!こんな状態で1コーナー侵入するの???
その時すでに真後ろにいたBB号は見えなくなっていました(笑)。
2.3LAPすると渋滞走行にだいぶ慣れてきた。
2ワイド、3ワイドのコ-ナリングが比較的平気になってくる。
隊列も崩れてきて隙間が出てきた。そろそろペースを上げて各部に熱入れをしてみよう。
タイヤも良い感じになってきた。ブレーキフィールも良い。油温はもともと心配無い。
調子に乗ってから2LAP、ブレーキの初期タッチがおかしい。
頭の中は色んなトラブルシューティングでグルグル。考え事しながらのドライブで注意力が落ち始める。
ブレーキングに起因するトラブル?それとも横Gに起因する?
できるだけ症状と状況データを自分なりに収集し、PITインの旨を伝える。
フロントハブの緩みが出た。5分程タイムロスし、修復を試みる。
今度は意図的にハブをいじめる走行を試みる。2LAPしたところで症状が徐々に再発してきた。
わざと壊しておいて、ここでリタイヤになったらただのアホなので、ハブを労りゆっくりとピットイン。
これだけ熱が入った状態で締め付けできれば、まず大丈夫だろう。
ついでにセカンドドライバーのcrest氏にドラチェン。
10分程タイムロスしたが、今後の6時間安心してレース運びする為には必要な10分だった。
AM 10:30 1時間経過 リザルト78位
crest氏に代わり数週後、重大な事故の為レッドフラッグ、レース中断。全車一斉にピットイン。
ここで患部を再確認し、車は完全に出来上がった。あとは走るのみ。
約20分後、レースは再開された。またダンゴ状態からのスタートだ。
予定スティントを終え、crest氏が給油&ドラチェンに入ってきた。
レースリザルトの公平性を出す為、駅伝チームはドラチェン時に5分間のペナルティストップが有り、
マラソンチームは給油時に優先割り込み権利が有る。

これを掲げて割り込みをお願いする。なかなか良いアイデアですね。
それでも給油そのものに5・6分ロスする為にマラソンチームは結構厳しいのが現実です。
我々の給油中にまたもやセーフティーカー導入。絶好のタイミング!
O氏にドラチェンしコースイン。
AM11:30 2時間経過 リザルト73位(5ポジションアップ)
O氏はもはやお家芸となった「サイボーグ走り」を披露し、淡々と周回数を重ねる。
O氏の作戦立案に絶大な信用を寄せる我々は、O氏に忠実な犬。(イヤミではありませんよ。)
O氏のいない我がピットは、少しの不安感と少しの解放感が漂い、
まるで「担任教師のいない自習時間」のよう。
解ってもらえるかな~このニュアンス。
*O氏が口うるさい教師のようだと言っているのでは有りません。むしろ真逆な人格者です。念の為。

GT2レーシングをオーバーテイク!!!・・・な訳が無いか。
上々のペースでO氏が予定スティントを消化しmoncyanにドラチェン。
PM12:30 3時間経過 リザルト51位(22ポジションアップ)
30分程経過し、生存確認のお電話を。
「もしも~し」と軽快に電話に出たmoncyanはドラチェンの電話だと思っていたらしく、
「そのまま燃料警告灯つくまで走って」と伝えた所、酷く落胆していました(笑)。
そのうち、「ギャー、アブねぇ~」と悲鳴が。
聞かなかった事にして「じゃあ、がんばってね」と通信終了。
ちょうど給油タイミングの頃、またもやSC導入。
moncyanが給油に入り、自分にドラチェン。
レースは早くも折り返し地点に到達した。
コースインするも、まだSCが隊列を整えている。
またダンゴ状態からのスタートか・・・と気が重くなる。
PM1:30 4時間経過 ポジション48(3ポジションアップ)
SC解除から4・5LAP後、またもやSC導入・・・・・・。
約10分間のランデブー走行。何度も綺麗な富士山を拝見しました。
・・・・もう結構です(笑)
SC解除後は前後左右車だらけ。しかもとんでもない速度差で後ろからカップカーやGTマシンが迫りくる・・・このパターン何とかして・・・。
接触やコースアウトも多く、何度もイエローフラッグが出る。
コースの端には多量のタイヤかすと共に色々なパーツが落ちていて、ジャンクパーツの見本市が同時開催されている(笑)。
間違ってこんな物踏んでしまったら・・・・と思うと、慎重に成らざるを得ない。
それにしても、燃費やタイヤ・マシンマネージメントに縛られて走るマラソンチームに対して、どちらも気にしない駅伝チームの活きの良い事!!
通常、この時間帯になるとコースは空いてくるはずだが、次から次と予備車が投入されるので、一向にコースが空かない。
たまたまなのだろうが、このSC明けは目の前でのスピンや後方未確認によるコースブロックでの急ブレーキを踏まされる場面が多かった・・・・。
不運にもそんなバックマーカーにブロックされたら、メインストレートまでパスするチャンスを待つ事になる。
我々にスペアマシンは無い。
まごまごしながら予定スティントを消化し、crest氏にドラチェン。
自分の担当スティントはすべて終わった。あとは裏方に専念できる。(といっても大した事はしていない)
交代したcrest氏は水を得た魚のごとく、良いタイムで周回している。レースそのものも荒れていない。
いわゆる「稼ぎ時」だ。
crest氏は何か目覚めたのかライト点灯し、完全オラオラモード突入中(笑)。
この頃、レース中のベストラップ2‘05.086をマーク。他にも3LAP程5秒台。
同じクルマ、同じコースで何でそんなに速いんですか?(@_@;)
「ハヤクハシレ~ル」でも飲んだのかな?
crest氏のキレた走り?のおかげで、順位も本来あるべきポジションに戻りつつある。
PM2:30 5時間経過 リザルト35位(13ポジションアップ)
一度もSC導入も無く、稼ぎまくったcrest氏が給油&ドラチェンでピットイン。
タイヤの摩耗度のチェックやブレーキ温度などチェック。異常無し。
タイヤも無交換で最後までいけそうだ。
moncyan号は絶好調!!!何の心配も無い。
O氏にバトンタッチ。スムーズにコースインしていった。
もう給油も無い。またもや自習時間が始まった(笑)。
何かやっておくべき事は有るかな?考える。・・・・・無い(笑)
PM3:30 6時間経過 リザルト33位(2ポジションアップ)
すっかりレースそのものも落ち着きが出てきた。各チームアンカー級が投入され始めたのだろうか。
いやに静かだな・・と感じていたその時SC導入!!!
このタイミングでラストドライバーのmoncyanにドラチェン。
あとは作戦は何も無い。無事にチェッカーを受けるだけだ。
SC解除後またすぐにSC導入。レース終番のこの場面で約20分のSC導入だ。
挽回を狙ってエースを投入したチームも有るだろうが、SC導入ではどうしようもない。追い越し禁止なのだから。
マラソンタイプの我がチームにとっては、大事にチェッカーを受けるためのクーリングタイムに成り得る。
ドライバーのmoncyanはつまらないだろうが、裏方としてはなかなか有り難い。
SC解除後の混乱も冷静なmoncyanのドライビングであれば問題無いだろう。
残り20分。
自車の最終的なポジションを確認する。
前車にはほぼ1LAP差をつけられ、後車との差も追い上げられる事は無い差が付いている。
この状況をmoncyanに伝えるべく電話を手にしたが・・・・・・止めた。
ねぎらい?
励まし?
上手くかけてやるべき言葉を思案したが、見つからない。どちらも違う気がする。
ゴール目前の今のmoncyanは、重積感が頂点に達している時間帯だと思う。
今更「がんばって」などと言われなくとも全神経を集中して渋滞の中を格闘しているのだろう。
何かしてあげたいという気持ちが軽い焦燥感を生むが、
PITにいる人間に出来る事は限られていると再認識させられる。
このまま行けば・・・何も無ければ・・・もうすぐゴールだ。
昨年のジュニ耐の記憶が脳裏をよぎる(8時間耐久レースの残り30分でリタイヤ)
コントロールタワーの時間表示が残りわずか。
終わって欲しいような、終わって欲しくないような・・・。
タワーの表示が「FINISH」に変わった!! 帰ってくればゴール・・・。
最終コーナーを立ち上がり、ストレートを立ち上がるmoncyan号が見えた!
ゴーーーール!!!!!

この感動。
この解放感。
この充実感。
この爽快感。
これはサポートメンバーも含め、レース参加した物だけが味わえる特権!
おバカな大人の部活ですが、やってて良かったと心から思える瞬間でした。
無事に7時間走り終えたmoncyan号が帰ってきた。みなで出迎える。

KDPチームのアンカーも無事帰還!

レースは終了した。
サーキットを支配していた緊張感が消え、あちこちで労いと喜びの声が聞こえる。
サーキット全体が参加者の笑顔で満ちているよう。


総合リザルト30位(後日31位に変更になった。)
149Lap(走行距離679.8km)
元々順位はあまり気にしてなかったが、マラソンチームの中では1位だった事は意外に嬉しかった。
2日間遊んでもらったFSWとお別れです。
膨大な荷物を積み込んでFSWをあとにしました。
帰りはKDPの皆さんとファミレスでお疲れ会をし、宇都宮まで帰りました。。。。。
今回は本当に色々な方のご協力で実現した遠征でした。
関係した様々な方々にこの場を借りてお礼申し上げます。
有り難う御座いました。
一気に時間は飛んで・・・・
1/19・・・札幌
帰ってきたら一面の銀世界。

こんなんなりました。
超長文、お付き合い有り難う御座いました。