当然、ブレーキング時はFブレーキの仕事量がRブレーキよりも勝ります。
ただ911に関しては後ろにエンジンが有る為、普通の車よりもリアブレーキが効きます。
Rブレーキに荷重がかかっているので、制動時のノーズダイブ(前のめり)量も少ない。
ポルシェ(911)がブレーキ性能が優れると言われる大きな要素と言えるでしょう。
ここでちょっと、997ターボのリアブレーキ冷却システムをご紹介。
リアブレーキなのに、最初からかなり凝った冷却への配慮が見られます。


床面にNASAダクトが有り、そこから導いた走行風をクロスメンバー上面を通し
リアブレーキ導風板に当てています。
すごいですね~。
純正PCCBを装着するこの車両、サーキットにも良く行きます。
2シーズン使ったブレーキキャリパーがこれ↓

・・・破壊されています!!!
キャリパーの色はかなり変色し、ダストブーツは焼損、セラミック?素材のピストンはボロボロ。
この車両はブレーキオイル管理が良い為、ブレーキオイルが沸騰する事は有りませんでしたが
熱害の鮮烈さが伝わってきますね。
ポルシェではこれほどの熱量を想定しているからこそ、リアブレーキにこんな凝った導風システムを装備しているのでしょうが。
997ターボは夢のように速いクルマ。そして恐ろしくブレーキが効くクルマでもあります。
重い車重を420PSのターボパワーで引っ張り上げ、その加速度を瞬時に打ち消す強烈なブレーキ。
打ち消された慣性エネルギーは「熱」に変換されて大気へ放出されます。
その熱変換をいかに効率良く行うか?がブレーキのクーリング性能。
ここまでしていても足りないのか・・・と思います。
まぁ、一般走行では全く無縁の世界ですが。
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