
今季活躍予定の996ターボS,定番の治療スペースに鎮座致しました(笑)
入庫直後から気になった箇所を修正して行きます。
まずはクラッチの重さ。
996ターボは油圧式パワークラッチを採用しています。正常であれば無茶苦茶クラッチ踏力が軽いんです。
このクルマは重い(笑)。正確にはじっくりゆっくり踏むと軽いんですが、クラッチってゆっくり踏みませんよね。
エンジン始動時にはクラッチを床まで踏まないとセルモーターが回りませんので、いちいち重い。
まずは、消耗品である「アキュムレーター」を交換します。パワステポンプで作った油圧を畜圧する装置です。

さすがターボ様、とんでもない所に無理やり付いてます(笑)
あーでもない、こーでもないとブツブツ独り言を言いながら外して行きます。
外れました~。

本来であればこの黒いタマの中でガス室と油圧室に横隔膜のような物で分かれているのですが、
劣化してくると横隔膜が破れて機能しなくなります。
この部品は他の車でもブレーキなどによく使われています。
私らが真っ先に思い浮かぶのは、シトロエンはサスペンションですが(笑)。サスアキュームってやつですね。

新しいのが付きました!!
これでダメならミッション降ろしかね・・・・。
エンジンかけて、緊張しながらクラッチを踏むと・・・・・
壊れてるんじゃないか????って位クラッチが軽い!!!
こりゃ~乗り易くなります。ボクスターSの半分位の踏力かな?
さて次は不可解な故障。。。。
ABS/PSM故障のエラーメッセージが出てしまいます。ふ~んと思って内容確認しましたが、????な内容。
どうやらエンジン始動中にライトONにすると故障が出るみたい。
「996.986系はライトスイッチが弱い」という変な知識が発動(笑)。ライトスイッチを他の物と変えてみます。
・・・変わらず。
故障内容的にはブレーキランプも関係しているみたい。
「はは~ん、定番のブレーキスイッチかぁ?」などと得意げに点検するも異常無し(笑)
んん~?となった所で、色々と車両現状を観察するとおかしな事が同時に起こっています。
恐らく同じ原因の故障。。。
・エンジン始動中ライトONで、ABS・PSM故障のメッセージ
・イグニッションオンでブレーキを踏むと、右スモールランプも点灯する
・イグニッションOFFでスモールランプを点けると左右ブレーキランプも点灯
・イグニッションOFFでスモールランプを点けて、ブレーキを踏むとイグニッションONになる
なんだこりゃ?
こうなれば原始的に!!各装置との接続を切って行きます。
右ヘッドライト、左ヘッドライト、外すも変わらず。右テールライトを外した時点で症状が出なくなりました。
それからは、右テールライトの中の球を外して行きます。順番に外して行って、ブレーキランプの球を外した時にやっと原因が判明しました~。

電球と接触する接点が折れて脱落しています。
たったこれだけで色々と不可解な症状が現われていたのです。
これは水冷モデルすべて似たような部品を使っているんで、今後も有り得る症例かも知れませんね~。
久々に楽しい?トラブルシューティングでした。
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